食品表示法改正2024|小規模製造業の対応必須項目と期限

公開:2026年6月17日

食品表示法2024年改正とは?小規模事業者が知っておくべき背景

**結論:「うちは小さいから関係ない」は通用しません。**容器包装に入れて販売する食品を製造・加工している事業者は、規模に関わらず食品表示法の対象です。

食品表示法は2015年の施行以降、段階的に改正が続けられています。消費者庁は「消費者が食品を正しく選び、安全に摂取できる情報を提供する」ことを基本方針とし、アレルゲン表示の強化・栄養成分表示の精緻化・デジタル活用の推進など、複数の領域で見直しを重ねています。

2024年前後のタイミングでは、くるみのアレルゲン義務化に代表される移行期間の終了が集中しており、「経過措置が終わっていたことに気づいていなかった」という対応漏れが特に小規模事業者で起きやすい状況です。

小規模事業者ほど担当者が少なく、法改正情報のキャッチアップが遅れがちです。この記事では、今確認すべき改正ポイントと期限を整理します。


2024年前後の主な改正・変更点一覧

改正・変更の項目概要対応期限
くるみのアレルゲン義務化推奨表示→義務表示へ格上げ[要確認: 完全義務化日・経過措置終了日]
栄養成分表示の強調表示要件「低糖質」「高たんぱく」等の強調表示基準の明確化[要確認: 最新猶予規定]
原材料名・添加物表示のQ&A更新一括表示欄の記載方法に関する通知改訂随時対応
業務用食品の表示義務取引先への表示事項・伝達方法の整理[要確認: 直近通知の施行日]

注意: 上記の期限欄に「[要確認]」とある項目は、公開前に消費者庁の最新告示・通知で数値を確認・補完してください。改正情報は告示単位で管理されており、Q&Aの改訂時期と実際の施行日が異なるケースがあります。

アレルゲン表示ルールの変更(くるみの義務化など)

従来「推奨(任意)表示」だったくるみが特定原材料(義務表示品目)に格上げされました。これにより、くるみを含む食品には「(一部にくるみを含む)」等の表記が義務となります。

移行期間中は旧ラベルの在庫消化が認められていましたが、[要確認: 移行期間(経過措置)の終了年月日と、在庫品ラベルの取り扱い]。期限後は旧表示のまま出荷することは認められません。

製品ごとに「くるみを使用しているか」「製造ラインで接触する可能性があるか」を今すぐ棚卸しし、ラベルの改訂が必要な品目をリストアップしましょう。

栄養成分表示に関するアップデート

容器包装食品には熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量の5項目表示が原則義務です。小規模事業者向けには規模要件に応じた猶予規定が設けられていましたが、[要確認: 2024年時点での猶予規定の継続有無・対象事業者の定義]

「糖質ゼロ」「カロリーオフ」などの強調表示を使用している場合は、消費者庁が示す基準値(100ml/100g当たりの上限値など)との整合性を必ず確認してください。基準値を満たさない強調表示は景品表示法上の問題にも発展します。

原材料名・添加物表示のルール整理

一括表示欄における原材料名の書き方については、消費者庁がQ&Aを随時更新しています。主な確認ポイントは以下のとおりです。

  • 原材料と添加物の分け方:スラッシュ(「/」)または改行で明確に区別する
  • 原材料の重量順表記:製品全体に占める重量の多い順に記載する
  • 複合原材料の扱い:全体の5%未満であれば原材料名のみの省略表記が可能な場合があるが、アレルゲンを含む場合は省略不可

最新のQ&Aは消費者庁ウェブサイトで確認することを推奨します。

業務用食品の表示義務における変更点

BtoB取引(業務用)で食品を卸す場合も、一定の表示事項の伝達義務があります。容器包装への表示が困難な場合でも、送り状・規格書・納品書などに必要事項を記載して取引先へ伝達する方法が認められています。

特に確認すべき伝達事項:アレルゲン情報・保存方法・消費期限または賞味期限・製造者情報。


小規模食品製造業・飲食店が「対応必須」の項目チェックリスト

製造・加工業者向け必須確認項目

  1. 全製品の一括表示欄を最新版で棚卸しする(名称・原材料名・添加物・アレルゲン・内容量・消費/賞味期限・保存方法・製造者情報の全7〜8項目)
  2. くるみを含む製品・製造ラインを洗い出し、アレルゲン欄を改訂する
  3. 強調表示(「高たんぱく」「糖質オフ」等)がある製品は基準値との適合を数値で確認する
  4. OEM・外注先から受け取った原材料規格書が最新かどうか確認し、アレルゲン情報の変更がないかを問い合わせる
  5. 業務用で卸している取引先への伝達書類(規格書・送り状等)が最新表示に対応しているか確認する

飲食店・テイクアウト販売事業者向け必須確認項目

食品表示法は原則として**「容器包装に入れられた食品」**を対象とします。その場で調理・提供する飲食提供(いわゆる外食)は適用除外ですが、テイクアウト・ECサイト販売・パック販売は容器包装食品として食品表示法の対象となるケースがあります。

  1. 販売形態を整理する(その場での手渡し or 容器包装済みの販売か)
  2. 容器包装販売に該当するものは一括表示が必要か確認する([要確認: 容器包装の定義ライン・適用除外の最新解釈を保健所へ確認することを推奨])
  3. アレルゲンを含むメニューの店頭・メニュー表での情報提供(食品衛生法上の努力義務的位置づけを含む)を整備する
  4. 季節限定品・新商品のラベルは発売前に確認するルールを設ける

対応期限カレンダー|いつまでに何をすればよいか

時期対応事項
[要確認: くるみ義務化 完全施行日]くるみ含有製品の新表示ラベルでの出荷開始・旧ラベル在庫の期限確認
[要確認: 栄養成分猶予終了日]猶予対象だった事業者の栄養成分表示対応完了
随時消費者庁Q&A更新に合わせた原材料名・添加物表示の見直し
新製品発売前一括表示レビューをルーティン化

公開前に監修が必要な箇所: 上記カレンダーの日付は、消費者庁が公表する告示・通知(食品表示基準の改正公布日・施行日)および移行期間終了日の原文を参照して正確に補完してください。


対応が遅れた場合のリスク

食品表示法違反が発覚した場合、行政対応は以下の段階で進みます。

  1. 行政指導・改善命令:まず指示・指導が入り、改善を求められる
  2. 公表・回収命令:悪質性・危害性が高い場合は事業者名が公表されるケースがある
  3. 自主回収(リコール)コスト:回収・廃棄・再製造・物流コストが一度に発生する
  4. 取引先・販路への信頼損失:スーパーやECモールからの取扱い停止につながることがある

特にアレルゲン表示の誤りは、消費者に直接健康被害が及ぶリスクがあり、行政の対応が速く、公表される可能性も高いカテゴリです。消費者庁のウェブサイトには過去の回収事例(自主回収情報)が蓄積されており、アレルゲン表示ミスによる回収事例が複数確認できます。


小規模事業者がつまずきやすいポイントと解決策

アレルゲン「コンタミネーション」の任意表示の書き方

コンタミネーション(意図しない混入)に関する注意喚起表示は任意表示ですが、書き方を誤ると消費者を誤認させるリスクがあります。

区分表現例
推奨表現「本製品の製造ラインでは**○○**を使用した製品も製造しています」
避けるべき表現「○○が入っている場合があります」(何が入っているか不明確)
誤解を招く表現「○○不使用」と表記しながら同ライン製造(「不使用」の使い方に注意)

「本品に○○は使用していませんが、同一ラインで製造しています」のように、使用状況と製造環境を分けて記載するのがポイントです。

外注・OEM製造を使う場合の責任範囲の確認

最終製品に自社名が入る場合、表示の法的責任は**自社(販売者)**が負います。委託先任せにすると、原材料変更・アレルゲン変更を見落とすリスクがあります。

  • 契約書・仕様書にアレルゲン情報の変更通知義務を明記する
  • 定期的に委託先から最新規格書を入手・保管する
  • 新ロット製造前に成分・アレルゲンの変更がないか確認するチェックフローを作る

表示作成ツール・システム活用で効率化する方法

手作業でExcelや紙ベースで表示を管理していると、**原材料の変更が一部製品のラベルに反映されない「更新漏れ」**が起きやすくなります。

食品原価計算・表示管理ツールの**Coboard(コーボード)**のような専用システムを使うと、原材料マスタを更新するだけで関連するアレルゲン情報・一括表示案が連動して変更されるため、対応漏れのリスクを大幅に下げられます。「システムを入れるほど大きくない」と感じる方も、まず自社の管理フローのどこにリスクがあるかを棚卸してみることをおすすめします。


まとめ|期限内対応のための3ステップ

Step 1:現状把握 全製品の一括表示欄・アレルゲン情報・販売形態を一覧化する。

Step 2:改正点との差分確認 本記事の一覧表と消費者庁の最新告示を照らし合わせ、未対応項目を特定する。

Step 3:表示ラベルの更新・運用ルールの整備 期限のある項目から優先順位をつけてラベルを改訂し、新商品・原材料変更時の確認フローを社内ルール化する。

相談先の案内

相談先相談内容
最寄りの保健所自社製品への適用可否・具体的な表示方法
消費者庁 食品表示企画課法令解釈・全国共通の疑問点
食品表示診断士個別製品のラベルチェック・表示設計の相談
都道府県の食品関連機関地域ご

よくある質問

小規模な食品製造業者も食品表示法の対象ですか?
はい、規模に関わらず容器包装に入れて販売する食品を製造・加工している事業者は、食品表示法の対象です。「うちは小さいから関係ない」という理由では対応を免れられません。
2024年前後でくるみの表示はどう変わりましたか?
くるみが推奨表示から特定原材料(義務表示品目)に格上げされました。移行期間の終了後は、くるみを含む食品に「(一部にくるみを含む)」の表記が義務となり、旧表示のまま出荷することはできません。
栄養成分表示の「高たんぱく」や「糖質オフ」などの強調表示を使う場合の注意点は?
消費者庁が示す基準値(100ml/100g当たりの上限値など)との整合性を必ず確認してください。基準値を満たさない強調表示は景品表示法上の問題にも発展する可能性があります。
テイクアウトやEC販売の場合、食品表示法は適用されますか?
テイクアウト・ECサイト販売・パック販売は容器包装食品として食品表示法の対象となります。その場で調理・提供する外食は除外されていますが、容器包装販売に該当する場合は一括表示が必要です。
食品表示法違反が発覚した場合、どのようなリスクが生じますか?
行政指導、事業者名の公表、自主回収(リコール)命令、取引先からの取扱い停止などが段階的に進む可能性があります。特にアレルゲン表示の誤りは健康被害のリスクがあり、行政の対応が速く公表される可能性が高いです。

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